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技能実習生の廃止へ 政府会議が中間報告

  • 執筆者の写真: Yasushi Hikiyama
    Yasushi Hikiyama
  • 2023年6月6日
  • 読了時間: 3分


政府の有識者会議は、外国人が働きながら技術を学ぶ技能実習制度を廃止すべきだとした上で、人材確保などを目的に中長期的な滞在を円滑にし、働く企業の変更も一定程度認めるよう緩和する新たな制度への移行を求めるたたき台を示した。


外国人労働者が日本で働きながら、「日本の技術を学ぶ」技能実習制度は、

発展途上国の人材育成を通じた国際貢献を目的として創設された。


実際の現場は、労働環境が厳しい業種を中心に、人手を確保する手段になっていて、

トラブルが相次ぐなど、本来の目的と実態がかけ離れている現状だ。  

2023年4月10日の政府有識者会議では、この技能実習制度を廃止し、

新たな制度への移行を求める、中間報告のたたき台を示した。 新たな制度では人材育成だけではなく、働く人材の確保を主な目的に掲げ、

これまで原則できなかった「転籍」と呼ばれる

働く企業の変更も緩和し、一定程度認めるとしている。


また、3年以上の実習修了者を「特定技能」に無試験で移行し、

中長期的に活躍する人材の確保につなげるとしている。


「監理団体」についても、要件を厳格化するとしており、有識者会議は秋ごろをめどに、最終報告書を提出する予定。




有識者会議での議論の内容


①「転籍」をめぐって、一般的な労働者と同じように、通常の労働法のもとで自由な転職を認めるべきでは?

②転職を認めると、都市部にニーズが偏り、結果地方都市に人材が不足するのでは?


実際、現行法では3年間転籍は認められず、職場から失踪者が後を絶たないと

支援機関スタッフからよく耳にする。

実際、1年間で7,000名もの実習生が職場から逃げ出したとされている。


確かに一面を見ると、国際貢献に大きな役割を果たしている部分もある。

ただ一方で、世界中から奴隷制度だと非難をされている一面もあるのが現状だ。


実際私も、外国人材と話す機会があり、

支援したことも数多くあるため、この制度の廃止には一定の理解は示している。


特に、高度人材などの人材は今日本企業は採用しずらくなっている。

先ず何よりも給与が全く合わない。


アメリカのシリコンバレーの新卒給与は約1200万円。

日本は平均給与が20年以上変わらず、400万前後。


真に優秀な人材が日本で特に給与の部分で働くことは、

極めて難しいと言える。


そこに輪をかけて、年功序列の給与形態が追い打ちをかける。

例えば、現状年収500万の場合、

転職時日本の場合は一時的に年収が下がる提示がされることが多い。


一番の理由は、最初から転職者にポジションを与えることに消極的な日本企業の場合、

年収は一時的に下がるが、能力を評価して1年後にアップされるという通知を出す。


海外の人々はこの意味を理解できない。

シンプルに「評価されていない」と捉えるのだ。


仕事内容に魅力を感じ、積極的にキャリアアップを図る外国人材は

今後日本企業にとって、とても重要な戦力になる。

実際楽天などでは、社内公用語を英語にすることで、

海外人材がフィットしやすい環境を構築している。


今後企業の規模等関係なく、

日本ではたらきたいと願う人材が、安心して働ける環境を提供してほしいものだ。



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